どんなおはなし?
ある日「姉妹で集まって話したいことがある」と、3女の滝子(蒼井優)から電話があり集まった4姉妹。
すると滝子の口から驚きの事実が伝えられる。70になる父親が浮気をしている。その女は40代で小学生の子供もおり、パパと呼ばれていた。と言うのだ。その出来事を発端として、姉妹にも色々な問題が降りかかる。泣いて笑って修羅場をくぐり抜ける悲劇のような喜劇の物語。
豪華なスタッフとキャスト
私の大好きなNetflixのドラマに『舞妓さんちのまかないさん』があります。
この『阿修羅のごとく』もそんなハイクオリティを感じさせる傑作ドラマに仕上がっていました!
と言うのも、監督は舞妓さんと同じく是枝裕和監督。原作は向田邦子さんさん。撮影は『海街diary』(大好き)の瀧本幹也さん、衣装デザインは『舞妓さんちのまかないさん』の伊藤佐智子さん、フードスタイリストは私の敬愛する飯島奈美さんという豪華スタッフ!!
さらにキャスティングは、是枝監督好みの実力は女優集結!!
長女綱子に宮沢りえ、次女巻子に尾野真千子、3女滝子に蒼井優、4女咲子に広瀬すずと、全てを平伏させるかのような配役。そして男性陣には國村隼人、本木雅弘、松田龍平、内野聖陽など味がありどこか憎めない俳優さんたちを配置。
見応えがあります。
監督・脚色・編集を務めた是枝裕和は、Netflixの作品紹介ページで
「会話で交わされる表面上の毒と、その背後に隠された愛、その両方があるから向田邦子のドラマは豊かなんです。それは人を描くうえで大事なところだし、言葉になっているセリフを伝えるだけでは芝居じゃない。今回、四姉妹を演じた4人はみんなそれができる人たちだったので、撮っていて面白かったです」
と語っており、企画プロデュースを手掛けた八木康夫は
「時代設定はオリジナルと同様で当時のままですが、是枝さんのお力で今の時代のドラマになったと思います。ドラマにもっとも必要な三要素は、キャラクター、セリフ、ストーリーです。その3つの魅力がすべて詰まった作品ができました。“ディス・イズ・ドラマ”、これこそがドラマだと言って差し支えない作品ができたかなと思います」
語ってみえました。
虞美人草のこと
第3話のラストに引用される、夏目漱石の『虞美人草』の一説が素晴らしかったので書き記しておきます。
悲劇は喜劇より偉大である。
粟か米か、是は喜劇である。
あの女かこの女か、是も喜劇である。
英語か独伊乙語か、是も喜劇である。
全てが喜劇である。
最後に一つの問題が残る。
生か死か。
是が悲劇である。
設定年が1954年ということで、女優さんの喋り方も昭和女優の雰囲気を出していて、演出もピカイチ。
ぜひNetflixでご覧ください!!
コメント