僕のこと、思い出して
どんなおはなし?
70歳の元演劇評論家クロードは、ふとしたことから昔の初恋の人リリィがアルツハイマーで施設に入所したことを知ります。まだ彼女を愛していたクロードは、なんとアルツハイマーのフリをして、リリィの施設に入所!昔の手紙や思い出を語り、なんとか自分のことを思い出してもらおうと試みるのですが、、、。
「きみに読む物語」を彷彿とさせるストーリー
昔の手紙や、デートの思い出、好きな曲や映画の話など、あの手この手でなんとか自分のことを思い出してほしいという健気さが「きみに読む物語」を思い起こさせます。
リリィには旦那さんがいるのですが、「本当に好きならこんなとこに居させない。あいつは月2回しか面会に来ない。僕は一緒にいてあげたい」と、全力で尽くします。
無表情だったリリィが次第に顔に表情が戻っていく姿は感動でした。
リリィの衣装
初登場から、目の醒めるような花柄のワンピースにカーディガンを羽織っていて、かつては女優だったオーラを感じさせます。
いつも綺麗な花柄のワンピースを着ていて、お化粧もして、お洒落なリリィは本当に綺麗でした!
公式HPより
若い頃の赤色のワンピースも素敵でした!ダンスシーンが良かったんですよ、本当に。
公式HPより
若い頃のエピソードと贈り物
評論家のクロードと女優のリリィがパーティで知り合って、意気投合し、話が弾んで最後まで残っていた、、そのエピソードを物語る昔の写真が素敵なんですよね。俳優さんも良かったです。
そして、自分を思い出してもらうために百合の花束やガーシュインのCDを贈ったり、シェイクスピアの一節を手紙で添えたり、とにかくオシャレー!なおじいちゃん。キュンとしました。
人生の後半に思い出すこと
アルツハイマーは本当に悲しい病気です。かつて愛した人や思い出をわすれてしまうなんて、、、。でも心の奥底ではその感情を覚えていて、ふと思い出したとき、どんな気持ちになるのでしょう。忘れてしまっても、脳に貼り付いた音楽やセリフ、匂い、そんな感覚は覚えているような気がします。
今のうちに思い出を貼り付けておきたい、そんな気持ちになりました。
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