まわり道の初恋「リコリス・ピザ

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映画ファッション

どんなおはなし?

学校の卒アルの写真撮影に来ていた業者のアラナアラナ・ハイム)に一目惚れしたゲイリークーパー・アレクサンダー・ホフマン)。歳の差10歳以上の2人はなぜか惹かれ合いながらも、なぜか関係性は進展せず、お互い別の人と付き合ったり、また仲良くなったりを繰り返すのでした。果たして2人の恋の行方は?

恥ずかしながら、初!ポール・トーマス・アンダーソン監督でした

実は何故か見てこなかったPTA監督作品。

ブギーナイツ」「マグノリア」「ファントム・スレッド」などなど有名なタイトルは知っているのですが、実は初めて見る今作「リコリス・ピザ」。

何故なら俳優が、あの名優フィリップ・シーモア・ホフマンの息子さん、そしてバンド「ハイム」のアラナ・ハイム起用と知り見たいと思ったのです。

また、この映画はPTA監督のほぼ知り合いで固められているらしく、主役2人も知り合いで、その家族も登場しています。またショーン・ペンブラッドリ・ークーパートム・ウェイツなど大物俳優が突然ぶっ飛んだ役で出てくるので、まだPTA慣れしていない私は、なにこれ・・・ついていけん・・・と思って途中で気持ち折れそうになりましたが、中盤からはググッと持っていかれました。

実際のハリウッドの映画や有名人をモチーフにして、映画に取り込んでいるようで、監督の映画愛を感じます。

初々しい主役2人の演技

映画らしくないルックスと思っていたんですが、とても魅力的でした。クーパー・アレクサンダー・ホフマンは目の優しさがお父さんそっくりで、たとえぽっちゃり体型の8:2分けだとしても魅力的に見えます。アラナは美人!というわけではないですが、ソフィア・コッポラを思わせるアンニュイ感があり、目が離せません。

アラナの家族は、実際の家族が総出演していて、親密感がありました。

70年代ファッションや音楽

舞台が70年代ということで、女子のファッションが可愛い!アラナはすらっとしていてミニスカートがよく似合うし、ふわっとしたパフスリーブの長袖のミニスカートもすごく可愛かった。

音楽も随所に60〜70年代の音楽が流れ、Nina Simone、David Bowie、Doorsなどなどサントラ欲しいですねこれは。

歳の差ゆえのまわり道

正直、最初ゲイリーが10歳以上年上のアラナに一目惚れしてそのまま純愛するけれど、アラナに構ってもらえなくなる・・・甘い初恋青春ストーリーを想像していました。

全く違っていた・・・・・!

お互いフラフラで目移りしまくり。

ゲイリーは若さゆえ、色んな女子に目移りするし、アラナも大人の世界に憧れている。

お互いに違う相手と結ばれては別れてを繰り返し、距離を縮めたかと思えば、また離れる。

疲れましたよ・・・もう。

なので、途中までは、これは「一体何を言いたい映画なのだ・・・、つまらないな・・・」って思っていたんです。

でも、トラックガス欠事件で、はしゃぎまくるゲイリーたちを「ガキか・・・」と冷めた目付きで見つめ、目が覚めたアラナが大人の世界へ踏み出すところから、だんだん目が離せなくなりました。

大人の世界へ足を踏み入れても、結局幻滅し、今度はゲイリーたちの行動がキラキラして見えてくる。

結局、人生ってこーゆうことの繰り返しかなって思ったんです。

キラキラしたものへ目を奪われて足を踏み入れて、幻滅して、置いてきたものがキラキラして見える。

最初に感じた「何かわからないトキメキ」に正直に飛びこむことが「幸せ」を掴む秘訣なのかなと、ラストシーンのアラナの幸せそうな表情を見て思いました。

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