みなさまは、「はだしのゲン」という漫画をご存知でしょうか?
作者の中沢啓治さんの実体験に基づく、原爆、そして戦争の恐ろしさが描かれています。
「週刊少年ジャンプ」で連載が始まったのが、1973年です。今年は、連載開始より50年となります。
今日は、終戦の日。あらためて平和について考えてみたいと、この作品を取り上げることにしました。
はだしのゲンとは
広島市舟入本町に住んでいる、国民学校2年生の主人公、中岡元(なかおか げん )は、アメリカ軍により1945年8月6日に投下された原爆で、父の大吉(だいきち)、姉の英子(えいこ)、そして弟の進次(しんじ)の3人を亡くします。その後数々の困難にあいながらも戦中、戦後をたくましく生きる姿を描いています。
この作品の思い出
筆者は、少年時代にこの作品と出会いました。当時通っていた床屋さんに、いろいろな漫画雑誌が置いてあり、順番待ちの間に読んでいました。(そのころは、予約などのシステムはなく、直接お店に行って順番を待っていました。)
そんな中に「週刊少年ジャンプ」がありました。ある時、何気なくページをめくっていたとき、衝撃が走りました。その頃は、太平洋戦争を経験した大人がまだ現役世代で、戦争の話はよく聞いていました。うちの父は子どもでしたが、空襲警報で防空壕に逃げ込んだ話をしてくれました。
それでも「はだしのゲン」では、原爆による被害の凄惨さと、その後をリアルに描いていて、子どもながらに戦争の悲惨さについて考えるきっかけになりました。
床屋さんには毎月通っていたので、棚にあったバックナンバーで、「はだしのゲン」を何話も夢中で読みました。そして、あの地獄のような体験をしながらたくましく生きるゲンに勇気をもらいました。
当時は、けっして人気が高いといえない「はだしのゲン」の連載を続けてくれた「週刊少年ジャンプ」には感謝ですね。
昨年のロシアのウクライナ侵攻で、また戦争が大きく取り上げられています。
何度同じ過ちを繰り返せば、人間は戦争について学ぶことができるのでしょう。
今こそ歴史を正しく学んで、戦争を二度と起こさない平和な時代が来ることを願います。
そして、少年時代に全話を読むことができなかった「はだしのゲン」をもう一度読んでみたいと思いました。
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