『ボーは恐れている』アリ・アスターの描く心配性MAXの男のお話し

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ひなぎくのほぼ日記

どんなおはなし?

のっけからカウンセリングにかかっている主人公の中年男ボーホアキン・フェニックス)。

どうやら彼は不安障害なのだが、離れて暮らす母の誕生日に里帰りすることを気に揉んでいる。

不安症であるのに、なぜか治安の悪い地区に住んでおり、終始周りの人や音に怯えて暮らしている。

里帰り当日、お近所トラブルで夜寝られたかったボーは、焦って準備しているうち、玄関に置いていたスーツケースと家の鍵を盗まれてしまう・・・

里帰りが叶わなくなったボーは母親に電話をすると「あら、可愛いボー!もう着いた?」と母親は優しい声色で語りかけるも、ボーが事情を話すと急変し、「は?なんで?もういいわ。」と威圧的な態度を取った。

自己嫌悪に陥り、なんとか母親の元へ駆けつけようとするボーだったが、電話で母親の急死を知らされる。

僕が電話した時は元気だったのに!

母親の元へ向かうため、満身創痍のボーの旅が始まった・・・

アリ・アスター×ホアキン・フェニックス!

監督は「ヘレデタリー継承」「ミッドサマー」の鬼才アリ・アスター

今作も、脳裏に残る怖いシーンがいっぱいです!

監督曰くコメディとのことですが、いやいやいや気持ち悪かったです!

主役のボーを演じるのは名優ホアキン・フェニックスで、心配性で威圧的な母親の元で育ち、いつも不安で自分を常に被害者だと思っている子供のような男という難しい役を、見事演じ切っていました。

妄想と現実の境界が曖昧

とにかく、最初からボーの不安な気持ちをそのまま映像にしたようなことの連続に「ありえない。ここは妄想部分なのかな?」と思っては見るのですが、映画はそのまま突っ走っていくので、訳のわからない恐怖と気持ち悪さで、見ているのがしんどくなってきます。

特に、ボーが療養していた家庭でのエピソードは本当に見ていられないかったです・・・。ペンキ娘とジーヴス怖いよう・・・

森の演劇集団に混じったのち、やっと母の葬儀にやってきたボーを待ち構えていた????の数々。ここから物語は怒涛の展開を見せますが、正直、まともな精神状態で見たら全く理解できない作品だと思いました。

私は一度、軽度の不安障害になったことがありますが、その時は本当に外に出るのが恐ろしくて、何がおそって来るかわからないといった不安を抱えていたこともあります。

その、マックス版がボーなんじゃないかなと思いました。

そうやって見ると、理解できなくもないのですが、本当に心がぐちゃぐちゃになる作品だとも思うので、監督がコメディというのなら「ものすごーーく、心配性で常に恐れている男の頭の中の究極の具現化」だと思えば見やすいかもしれません。

私は見終わった後はいろんな方の考察を拝見しましたが、それでも難しかったのでその境地に至りました(面目ない

しかし、A24さんと、アリ・アスター監督、いつもいつも怖すぎますって!

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