天動説が信じられていた時代に、地動説を研究する天文学者たちは異教徒として弾圧されていた頃のお話を描いたアニメ「チ。ー地球の運動についてー」
最新の第9話がとても良かったので語りたいと思います!
第9話「きっとそれが、何かを知るということだ」
第1話で活躍したラファウからいく代か過ぎ、地動説の研究を収めた箱は、宗教家であり天才天文学者のパディーニに受け継がれています。
そして驚異的な視力を持つオクジー、
そしてなんと異端審問官のノヴァク(怖い)の最愛の娘ヨレンタがパディーニに協力するという、ハラハラな展開を迎えています。
この3人のチーム感が良いんですよね!
天才で勉強をするためなら体罰も厭わない真理を求めるためにある意味異常な執念を持つパディーニ。
星を見ると、人間の罪を非難されているようで怖がるオクジー。
誰よりも優秀なのに、女であるが故に研究者として認められないヨレンタ。
そのヨレンタに、字の読めないオクジーがある質問をします。
「字が読めるって、どんな気持ちですか?」
するとヨレンタは目を輝かせてこう言いました。
文字はまるで奇蹟ですよ
使えると時間と場所を超越できる
200年前の情報に涙が流れることも
1000年前の噂話で笑うこともある
そんなの信じられますか?
私たちの人生はどうしようもなくこの時代に閉じ込められている
だけど文字を読むときだけは
かつていた偉人たちが私に向かって口を開いてくれる
その一瞬この時代から抜け出せる
文字になった思考はこの世に残って
ずっと未来の誰かを動かすことだってある
そんなのまるで奇蹟じゃないですか
まさに、人間のみが味わえる「文字」の喜び。
「文字」による時間の超越。
この言葉を聞いて、今ハマっている読書にも、こうした醍醐味があるからだと実感しました。
そして第9話では、長年天文を研究してきたピャスト伯が亡くなります。
ピャスト伯は、その師から研究を託され「天国で真理を教えてくれ」と証明を引き継ぎました。
しかし、自分も老い「もし地動説を認めれば、自分がやってきた研究はなんだったのだ、人生を無駄にした」と嘆きます。
パディーニは「でもそれが真理だ」と告げると、満点の星を見上げ何か吹っ切れたようにこの世を去ったのでした。
何かを心血注いで研究したのに、見当違いだったなんて、無念かもしれませんが、この世はそうゆうことの積み重ねで今があるように思います。それは「真理」を追い求めたことに関して方向は一緒で、気持ちは同じであり、無駄ではないなと思いたいです。
「不正解は無意味を意味しない」第1話のフベルトの言葉が蘇ります。
これからますます面白くなりそうな『チ。』。
ぜひ今からでもアニメを追ってみてくださいね!
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