どんなおはなし?
ショッピングモールの服飾店で働くレア(ベレニス・ベジョ)と恋人のマルク(ヴァンサン・カッセル)。
レアの幼馴染のカリーヌとその夫フランシス。
左から、マルク、レア、カリーヌ、フランシス
定期的に食事会を開く、仲の良い2組のカップルですが、レアの描いた小説が作家の目に留まり出版されることになったことがきっかけで、徐々に関係性が変わっていくというストーリー。
どこにでもありそうな関係図
見ていて本当にどこにでもありそうな関係だなと感じました。
表面では仲が良さそうな関係でも、心の奥底には嫉妬や上下関係が入り混じってドロドロしたいたり。。。
この2組も、物語の主人公レアはグループの中でも控えめで優柔不断で、どちらかというとみんなから下に見られていた存在だったのが、「小説を出版する」という、いきなりカースト上位に上がってくることによって、関係性が崩れます。
幼馴染のカリーヌは、レアよりクリエイティブな私の方が面白い小説が書けるはず!と真似して小説を書き出してみたり、その夫も作曲や彫刻、はたまた盆栽まで始める始末。
レアの恋人のマルクは、今まで自分が優位に立っていた恋愛関係が、急にレア主導になり、誇らしいやら情けないやらで感情が荒れていきます。
レア自身は何も変わっていないのに、成功によって、みるみる環境が変わり、友人関係・恋人関係が変わっていきます。
ベレニス・ベジョがかわいい
ちょっと地味なこの映画を見ようと思ったきっかけは、ベレニス・ベジョが出ているからでした。「アーティスト」でサイレント映画の女優役を見たのがきっかけで、笑顔が本当に魅力的な女優さんだと思いました。
「グッバイ・ゴダール!」にも出演していましたよね。
今作はショップ店員役ということで、お洋服もすごくおしゃれでした!
このストライプのシャツ可愛かった!
ヴァンサン・カッセルも「スペシャルズ!」と同じ俳優さんとは思えない!カメレオン俳優さんですね。
冒頭の色落ちしたくるぶし丈のジーンズに、赤のストライプのシャツをインして着ていたのが本当に可愛すぎました。髪型も可愛かったです。
隣の芝生は青く見える
または「人の不幸は蜜の味」という言葉がありますが、まさにこのふたつの言葉を映像化したような映画で、直接的にではないですが、伝わってくる人間の嫌な部分が、「あなたにもそうゆうところあるんじゃない?」と訴えてくるようで痛い映画でした。
レアが成功したことで、友人だったカリーヌは急に牙剥き出しで「最近レアは調子に乗ってる」とか「小説のアイデアをあげたのは私」など、本当に痛々しい振る舞いをするので、見ているとイライラするんですが、決定的な差を見せつけられ「私の負け」と認めた時のカリーヌはちょっとかわいそうに思えるんです。
結局、凡人だったカリーヌに親近感を覚えてしまったりもして、複雑な心境になってしまうのです。
もちろんレアは、いつも可愛く控えめで(といっても最後の方はちょっとドヤ顔でもあったか・・・)元々の優柔不断な受身体質で、どんどん変わっていく環境も受け入れて、中々たくましい。
失ったものも多いけど、得たものの大きさは計り知れない。
チャンスが巡ってきた時は、何かを失うのは覚悟で掴まないといけませんね。
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