お針子の手がわかる女「オートクチュール」

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ドラマ

どんなおはなし?

クリスチャン・ディオールのメゾンでお針子をしているエスター。次のショーで引退が決まっており、毎日をお針子仕事に捧げています。

ある時、ひったくりにあい、その犯人であるジェイドに出会います。彼女は移民で、うつ病を患う母親と2人暮らし、日々を目的もなく過ごしていました。

エスターは彼女の手を見て「お針子に向いている、繊細で器用な手」と褒め称え、見習いとしてディオールのメゾンで雇うことに。

しかし、気性の荒いジェイドは何度も問題をお越しエステルを悩ませますが、そんな彼女を何故か見捨てることができません。

果たしてジェイドは立ち直ることができるのでしょうか。

フランス映画の交流ものは良い映画が多い

この映画を見て「最強のふたり」「パリの調香師」「スペシャルズ!」を思い出しました。心に揉んだものを抱えているもの同士が出会い、お互いの存在によって救われることを描いたフランス映画には良作が多いです。

この映画も、キャリアはあるけれど、孤独を抱えている女性と、母親の病気によって身動きが取れず、将来に不安を抱えている女の子との交流が心温かく描かれていました。

リナ・クードリが良い!

ジェイド役のリナ・クードリが最高に良いんです!

どこかで見たなあと思った彼女。「スペシャルズ!」で言語聴覚士をしていた彼女でした。あの役も良かったですよね。

何とも素敵な顔をしている彼女はアルジェリア出身で、内戦から逃れフランスに移住したそうです。

ちょうどこのジェイドという役も移民の役で、どこか肩身の狭い思いをしているそんな環境への不満がとてもリアルに表現されていました。

最近ではウェス・アンダーソン監督の「フレンチ・ディスパッチ」にも出演し、有名監督からも目をつけられている様子。ウディ・アレンとか、絶対好きそうだな〜と勝手に推測しています笑

美しいオートクチュールの世界

今作は人間ドラマがメインの映画で、ドレスはさほど登場しませんでしたが、出てくるドレスはとても素敵でした。オートクチュールの世界を見ていると、ミシンが無くても、手仕事だけでドレスが出来上がる事実に感嘆します。

ストリートファッションをしていたジェイドも、ラストには黒のミニドレストレンチコートという、洗練されたファッションになるところも素敵。

見終わって・・・

現状から変わろうとする時、とても勇気がいると思います。そんな時、周りの人たちがどれだけ助けになってくれたかを忘れてはいけないなと思いました。

そしてチャンスを見逃さず、自分の手で掴むこと!

後味の良い映画でした。

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