運よく公開初日(2023年12月1日)に鑑賞することができました。
どんなお話
1793年、フランス。4年前に始まったフランス革命ですが、国王ルイ16世は、すでに処刑され、王妃マリー・アントワネットがギロチンのもとでその生涯を閉じる、物語はこんなショッキングなシーンから始まります。
コルシカ島生まれの若き軍人ナポレオン・ボナパルト(ホアキン・フェニックス)は、革命の混乱のなか、次第に頭角を現していきます。
そして、ついに皇帝にまで昇りつめた彼の目的は、フランスを他国から守ることから、他国の征服へと変わっていきます。
戦いの果てに彼を待ち受ける運命とは・・
見どころ
史実に基づいて描かれるとは思っていましたので、結末はある程度予想ができました。
ただ、歴史の一場面に立ち会ったようなリアリティがありました。特に皇帝の戴冠式のシーンでは、あのダビッド の「ナポレオン一世の戴冠式と皇紀ジョゼフィーヌの戴冠(ルーブル美術館)」 を見事に再現していました。
まさに絵画から抜け出したってこういうことなんでしょうね。
ナポレオンは肖像画のためだけでなく、普段からあの有名な帽子をかぶっていたことにも驚かされました。ちょっと小柄なので、自分を大きくみせる必要があったのかもしれません。
そういえば、先日こんな報道がありました。
フランスの皇帝ナポレオンが愛用したとされる帽子がオークションにかけられ、およそ3億円で落札されました。
ロイター通信などによりますと、オークションにかけられたのはナポレオンが愛用したとされるビーバーの毛皮で作られた帽子で、左右の角がとがった独特の形をしていて、ナポレオンを描いた絵画などでも同じ形の帽子を着用する様子が描かれています。
19日、パリ郊外でオークションにかけられた結果、およそ190万ユーロ、日本円にして3億1500万円余りで落札されました。
帽子の前面には円形の飾りがありますが、ナポレオン自身が地中海のエルバ島を脱出して再び権力についた1815年に、この飾りを付けたとされています。
ナポレオンは同様の帽子をおよそ120個所有していたとされ、現存するのは20個ほどで多くは個人所有ということです。
2023年11月20日 9時49分
NHKのWebサイトより
やっぱり帽子好きは史実なんですね・・
妻ジョゼフィーヌとの関係は特に詳細に描かれています。戦いでは無敵の彼もジョゼフィーヌの前ではちっぽけな無力な男になり、彼女なしでは無価値な男だと認めています。
演じているヴァネッサ・カービーはとっても魅力的です。(笑)
そんな二人の関係も彼女の浮気をきっかけに少しずつねじれていきます。
皇帝となったナポレオン、ジョゼフィーヌも皇后となりますが、二人の心は満たされません。
子供ができなかったこともあり、結局は離婚しますが、自分の都合で追い出した彼女に何度も会いに行ったり、手紙を毎日のように書いたりするナポレオンってどれだけしついこい性格なのってあきれてしまいます。(笑)
戦場のシーンはエキストラの数とカメラワークに圧倒されます。当時の戦いは、銃や大砲を使うものの、ほとんど人海戦術なので、人や馬が弾除けになって、とっても悲惨な状況がリアルに描かれています。
大スケールで描かれる壮大な歴史ドラマです。鑑賞時間は通常より長めですが、それも気にならないくらいでした。
ぜひ、映画館の大スクリーンで鑑賞していただきたい作品です!
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