筆者は、よく京都を訪れます。そして、神社仏閣巡りをすると、素晴らしい日本庭園に出会うことがあります。
ただし、龍安寺の石庭や、大徳寺大仙院庭園などを見て、何を表現しているかを説明することはできませんでした。
庭園に予備知識なしに接しても、自然の美しさ以外には簡単に答えられないということです。
そこが、日本庭園の奥深さとも言えますが・・・。
ところが、少しの予備知識を持って庭園を見ると、これまでの悩みが消えるといいます。
今回は、京都の美しい庭園の画像を楽しみながら、その「鑑賞のツボ」が学べる書籍をご紹介します。
「京都 和モダン庭園のひみつ 重森 千靑 (著), 中田 昭 (写真) ウェッジ」です。
京都 和モダン庭園のひみつ
本書の特徴は以下の通りです。
たとえば日本人旅行客にも、インバウンド客にも大変な人気を誇る、京都・東福寺の方丈庭園「井田の庭」。近代日本において「永遠のモダン」を標榜した作庭家・重森三玲による設計で、伝統的な市松模様をサツキの刈込みと葛石(かづらいし)で表現した、大胆な意匠です。
京都には、ほかにも伝統と現代的センスを融合させたすばらしい庭がたくさんあります。
本書では、三玲の孫にあたる作庭家・重森千靑氏が、京都に行ったらぜひ見てほしい“和モダン庭園”を選び、京都の庭園写真に定評のある写真家・中田昭氏の写真で解説。
新旧問わず、「モダン」な庭は、なぜ、見るものにそう感じさせるのか。
その秘密を、美しい写真と庭鑑賞のためのキーワードから読み解き、背景にある庭園設計思想などを紹介します。
ビジュアル編(第一部。写真+ミニ解説)には英訳付き!
Amazonの本書の紹介ページより
絵画と同様、庭園にも作者(作庭者)がいて、その素晴らしい感性で庭が作り上げられています。
ならば、絵画に見方があるように、庭園にも見方があります。
日本庭園は、いつの時代にあっても先進的な美意識によって作られたそうです。
そして、その庭園を見ることで、その時代の最先端の感性に触れることができます。
本書で楽しみながら「庭園鑑賞」の予備知識を学んでみませんか。
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