昨年2024年末に買ったBRUTUSの沁みる映画特集本。
この中の、全国の映画館に通う映画好きに聞いた沁みる映画ランキングで邦画としては唯一ランキング入りした『夜明けのすべて』。(2位の『PERFECT DAYS』はヴィム・ベンダース監督なので省きます)1位から10位までの中で、この映画だけ見ていなかったので、年始に早速見てみることにしました!
どんなおはなし?
重いPMSの症状に悩む藤沢さん(上白石萌音)。月に一回訪れるその症状によってイライラの感情をコントロールできず爆発させてしまい、やっとのことで理解ある小さな会社を見つけ、まじめに働いていた。そこへパニック障害に苦しむ山添くん(松村北斗)が転職してくる。藤沢さんは、発作を起こした山添を見て他人事とは思えず、パニック障害について調べ理解を深めていく。一方山添くんも、初めは苦手だった藤沢さんだったがPMSについての本を読み、お互いに助け合うことができるのではないか、と提案し2人は良き理解者となっていく。
スタッフ&キャストについて
原作の瀬尾まいこさんは『そしてバトンは渡された』で本屋大賞を受賞された人気作家。映画も素晴らしい興行成績を上げられました。
しかし、私はこの『夜明けのすべて』の方が好きです!!
監督は『ケイコ 目をすませて』の三宅唱さん。撮影も同作を担当された月永雄太さんということで、少しざらついた懐かしくてあたたかい映像が最高でした!!!音楽もとても素敵でした。
そしてキャストの上白石萌音ちゃんと松村北斗さんが素晴らしい!私は見ていないのですが、NHKの「カムカムエブリバディ」で夫婦役をされていたとのこと。空気感の良いお二人です。
そして、ワケあり社員を受け入れる優しい会社の社長役の光石研さんがまた最高で。私もこの会社で働きたい!!!と思いました。
all the long nights
英語のタイトルがall the long nightsということで、この映画のラストにも『夜について』という記述があります。
夜がないとこの宇宙の広がりを知ることができない
人間の人生にも夜のような時期もあるけれど、その深淵で気づくことがあって、そしていつか夜明けは来るということを、優しく、気づかせてくれる映画です。
BRUTUS沁みるランキング5位の実力、しっかりと見せていただきました!!!
素晴らしい映画でした!!!
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