どんなおはなし?
ルーブル美術館で殺人事件が発生!被害者である館長は、ダヴインチの人体図に模したダイイングメッセージを残しており、被害者の友人で、著名な宗教象徴学のラングドン教授に調査が依頼される。暗号解読官のソフィーと共に現場を調査するラングドンだが、ソフィーから「ラングドン自身がフランス警察から疑われている」旨を聞き、事件の真相を暴くため、2人で逃亡する。
名画モナリザにも暗号が?館長のソニエール、ルーブルを私物化!
館長はなんのために殺されたのか。
昔の宗教戦争まで遡り、意外な事実が浮かび上がってくる。
なかなか練り込まれたストーリー展開
何度もみているのですが、間を置いて見ると毎回、そんな展開だっけ?と楽しめる作品です。
ツッコミどころも多々あるのですが、暗号解読のくだりはワクワクします。
特に、イアン・マッケランが登場してからの展開は胸アツで、人間であったイエス・キリストがいかに神格化されていったか、当時の聖書の編集の様子や、その後のテンプル騎士団などの宗教戦争から現代の宗派の確執までも、全て説明してくれるのです!
紅茶を愛するリー(イアン・マッケラン)は、英国風でとてもオシャレ。鍵を握るソフィ(オドレイ・トゥトゥ)は映画中ずっと、シャツにカーディガン、タイトスカートでした。最後に羽織ったチェックのストールがほっこりして可愛かったです。
しかもイアン・マッケランの演技が素晴らしいので、没頭していきます。
そこからラストまでは、二転三転の展開があり、最後まで飽きさせない作りでした。
キャスティングについて
ラングドン役のトム・ハンクスは、天才的な暗号解読の才能を持ちながらも、閉所恐怖症だったり、少し繊細で頼りない部分もある役柄を見事な演技で見せてくれます。
前述のイアン・マッケランの存在感も素晴らしく、ジャン・レノやオドレイ・トゥトゥも役柄に合っていて良かったです。
そして、ポール・ベタニー!シラスという悪役ですが、悲しい過去を持ち、ただただ自分の神父様と神に尽くしたいと願う青年の末路は悲しすぎました。これも、ポール・ベタニーの演技力の賜物。そしてイケメンすぎる神々しさで、映画全体に妖しさをプラスする存在感。好きな俳優さんです。
かっこ良すぎるポール・ベタニー!不運のシラスは悪役ながら可哀想に思えてくる。
キーワードについて調べたくなってくる
心をくすぐるキーワードがたくさん出てくる映画です。
ダヴィンチ、ニュートン、テンプル騎士団、聖杯、バチカン、シオン修道会、イエス、マグダラのマリア、ルーブル美術館・・・
ルーブルがたくさん出てきます。本当に美しい美術館ですよね。
この辺りについて詳しく「ダ・ヴィンチ・コード・デコード」というメイキングのようなドキュメンタリーもあるので合わせて見たい作品です。
宗教は人の心の拠り所であるはずなのに、なぜ争いに発展するのでしょうか。
この映画でも途中で「命をかけたり殺人を犯してまでなぜ?」って思っちゃいます。
ただ、それほどに強い魔力にも似た力が宿っているのでしょう。
映画の中で、こんなセリフがありました。
「神は人で、人は神」
人間は悲しいかな、争う生き物です。神を作り出しているのも人なので、だから争うものなのかな、と腑に落ちたセリフでした。
本当に人を超越する何かが現れ、世界を平和にしてほしいと思いますよね。
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