どんなおはなし？
強大な力を持つツオル国と、かつてツオル滅ぼされかけるも、伝染病（ミツツァル）をツオルに蔓延させることでなんとか生き延びたアカファ国。
現在は併合され穏やかに見えたが、アカファ国は密かにまたミツツァルによってツオル国に復讐しようと黒い山犬を放つ（山犬によって伝染病が媒介されるため黒狼病と呼ばれる）。
ツオル国に奴隷にされていたヴァンも、山犬の襲撃にあったが病にはかからず生き延び、そこで生き延びた子供ユナと旅に出る。
住み良い村に落ち着き、穏やかに生活を送るヴァンたちだったが、ヴァンの血清を求めるツオルの天才医師ホッサル、その血清を渡したくないためにヴァンを殺そうと、サエという刺客が追ってくる。
山犬に噛まれてから、不思議な力が宿ったヴァン。
果たしてその力の正体とは。
原作はベストセラー小説
2015年に本屋大賞を受賞した上橋菜穂子さんの小説「鹿の王」のアニメということで、この原作、ずっと読みたいと思っていてまだ読めてないんです！
「鹿の王」というタイトルに惹かれまくりますよね。これを機に読んでみたいと思いました。
スタッフ・キャストが豪華
作画は「もののけ姫」の作画監督や、「君の名は」のキャラクターデザインも手がけた実力派アニメーター安藤雅司さんということで、作画は本当に美しかったです。
ストーリーも伝染病が関わってきており、今の時代ともリンクしているようでした。
声のキャスティングも豪華でした！
主人公ヴァンの声は堤真一さんで、めちゃ渋い。こんなに渋かったでしたっけ？でもカッコ良かったです。
天才医師ホッサルは竹内涼真さん。ええ、前々から思ってましたよ。いい声だって！
このホッサルは線細めのイケメン役なので、すごく合ってました。
刺客役の杏ちゃんも良かったです。感情ない感じながらも、どことなく優しさが伝わってきていい役でした。
ついていくのがちょっと大変なストーリー
予備知識なしで見た私は関係性や相関図がちょっとわかりにくかったです＞＜
え、どっちがツアルで、どっちがアカファ？と・・・
ヴァンの力の秘密や、犬の王になるくだりも、もう少し詳しくみたかったです。
原作を予習して挑むべきでした＞＜
きっと原作はもっと設定に深みがあり、面白いんでしょうね。読みます！
鹿の王
タイトル「鹿の王」については作中でこんなエピソードが語られます。
ある鹿の群れの子供が襲われそうになった時、一頭の鹿が飛び出して踊るような仕草をし気を逸らし、群れを逃した。
「鹿の王」というと、群れを率いるリーダーだと思っていましたが、このお話では、一族の存続のために自らが囮になる、いわば自己犠牲のような行いのできるものを尊んでそう呼んでいるとのことでした。
妻子を亡くしたヴァンと、孤児のユナの交流が心温まり、ユナの笑顔でみている私も癒されます。
ユナのおかげで魂が救われた・・・と語るヴァン。
血の繋がりはなくても本当の親子のように、ユナを守り、鹿の王のようにかっこいいヴァンでした。
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