追悼:芦原妃名子先生「セクシー田中さん」

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ひなぎくのほぼ日記

「砂時計」「Piece」「セクシー田中さん」など数々の素晴らしい漫画を書かれた芦原妃名子先生が亡くなるという衝撃のニュースが流れてきました。

「セクシー田中さん」は漫画で読んでいて、とっても面白くて力をもらえる作品でした。ベリーダンスというあまり有名ではないダンスにフォーカスした作品で、40歳の地味な女性がベリーダンスによって前向きに生きていく姿に、周りの人達の凝り固まった考えが解されていきます。

私もエジプトでベリーダンスを見たことがあり、それは衝撃的な体験でした。

体ってこんなに滑らかに動くものなの?フラメンコとはまた違って、エネルギーが内から沸騰していくようなダンスでした。

芦原先生の作画でも、そのベリーダンサーの肉体の美しさが強調して描かれています。

「セクシー田中さん」のドラマ化では相沢友子さんが脚本を描かれていて、有名脚本家の方なので、どうすれば10話で面白く完結できるか熟知されていたのかと思います。

ドラマの印象としては、あれ?このシーンこんな風に変えられてるな?こうする意味あるかな?ヤケにウケ狙いな流れだけど・・・ドラマとしてしょうがないのかな?という感じです。

でもキャストの方々の演技は素晴らしかったので、最後まで楽しく見ることができました。

でも芦原先生にとってはまだ未完の作品で、キャラクターの雰囲気やエピソードも漫画と違ったものに改変された事に納得されず、9、10話はご自身で脚本を描かれていたようです。

そのことを脚本家の方がインスタグラムで、あまり感じが良くない言葉で投稿したのは非常に残念でした。

この似たようなエピソードが「推しの子」にあった気がします。

それくらい、こうした原作のドラマ化、映画化、舞台化では日常茶飯事なんだろうなと推測できますよね。

でも0から1を生み出したのは原作者の先生です。

メディア化に介入する権利はあって当然ですし、一番のトップは原作者の先生であるべきです。

もう「セクシー田中さん」の続きが読めないこと、芦原先生の新作も読めないこと、さらに無念の気持ちを心に抱えながら亡くなった芦原先生の気持ちを思うと悲しくて仕方ありません。

漫画や小説のメディア化を批判するつもりはなく、素晴らしい作品も存在しますし、原作ファンにとってもメディア化は嬉しいことです。

なので、メディア化に当たっては、まず原作者の先生の意向を一番に作品作りをしてほしいと願わずにはいられません。制作サイドの方々本当にお願いします!売れるとか、ウケるとか、金とか、知名度とか、名誉とか、プライドとか、そんなことより、原作者の先生と、脚本家の方と、意思疎通のある良い作品を作ってください!

本当に、芦原先生のご冥福を心からお祈りいたします。

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