NHK大河ドラマで注目!「眠れないほどおもしろい紫式部日記」

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この一冊

本ブログでは、2024年大河ドラマ「光る君へ」をご紹介しています。

「平安時代」を取り上げたドラマとしては、平安末期の「平家物語」が有名ですが、それ以前の時代を取り上げた「光る君へ」は、とても新鮮です。

主演の吉高由里子さんの熱演もあり、筆者も毎週楽しみに視聴しています。

そして「光る君へ」をきっかけにして、「平安時代」へ関心が高まっています。

ドラマの主人公「紫式部」が著わした「源氏物語」に関連した漫画、小説、映画など様々な作品もあらためて注目されています。

そこで、今回は、紫式部が著わしたもう一つの作品、「紫式部日記」の魅力をわかりやすく解説された書籍をご紹介します。

眠れないほどおもしろい紫式部日記 板野 博行 (著) 三笠書房 以下本書といいます。」です。

眠れないほどおもしろい紫式部日記

本書の特徴は以下の通りです。

2024年NHK大河ドラマで話題!
古典ロマンシリーズ累計50万部の著者が
『紫式部日記』の世界をわかりやすく解説する本。

今をときめく『源氏物語』の著者として女房デビュー!
仕えたお方は、あの藤原道長の娘、中宮彰子。
内気な紫式部を待ち構えていたのは、先輩女房たちの冷たい視線…。

中宮彰子の出産立ち合いでは気絶寸前!
「厭世観のループ」にはまって出家したくなったり、
家柄意識むき出しの同僚にゲンナリして「天然ボケ」に戦略的キャラ変したり、
清少納言を辛辣に批評したり、上司の道長に振り回されたり…。
紫式部の「心の叫び」が聞こえてくる「お仕事奮闘記」としても共感必至の『紫式部日記』。

藤原氏の栄華など当時の時代背景はもちろん、加持祈祷や宮中儀式、装束や調度品などのミニ知識も満載。
マンガも入って古典になじみのない読者にも楽しく読み進められる!

Amazonの本書の紹介ページ

筆者が注目するのは、ライバル「清少納言」との関係です。

ドラマでは才女同士で意気投合してとても仲良しですが、紫式部日記では、
「清少納言こそ、したり顔にいみじうはべりける人」(清少納言は得意顔をして実に偉そうにしていた人)と、清少納言へのライバル心がむき出しです。

そして、「さばかりさかしだち、真名まな書き散らかしてはべるほども、よく見れば、まだいとたらぬこと多かり。」(あれほど利口ぶって漢字を書き散らかしているその程度も、よく見れば、まだひどく足らない点がたくさんあります。)と批判しています。

紫式部は、男であったらと父が嘆くほど、漢文を自然に覚えてしまう天才でした。
本格的な漢文の素養を持つ紫式部ですが、それをひた隠しにしていました。
というのも、当時は、「女性に漢文や漢字の知識は不要」というのが社会的な通念でした。
女性は、漢文を読めたとしてもそれをひけらかすべきではないと考えられていたのに、清少納言は利口ぶって漢字を書き散らかしていると批判したわけです。

ドラマでの今後の二人の関係がどうなっていくのか気になります。

そして、ドラマでは、紫式部がなかなか「源氏物語」を書き始めないので、不思議に思われる方もみえるのではないでしょうか。

紫式部は、藤原宣孝のぶたかと結婚して、女の子を出産します。ドラマでは宣孝を佐々木蔵之介さんが好演しています。ところが、二人の結婚生活は、わずか2年と数か月で幕を閉じます。宣孝が流行り病で50歳くらいで亡くなってしまうのです。

突然、夫に先立たれて、紫式部は、淋しさと不安に襲われます。そんな気持ちを紛らわすために、物語を書くことに没頭します。それが、のちに「源氏物語」と呼ばれることになるのです。

そして、この物語は評判がよく、時の権力者「藤原道長」の耳にも届きます。

紫式部は、その才能を買われて、道長の娘で一条天皇の中宮彰子に女房として仕えることになります。

ドラマでは、紫式部(まひろ)と道長は、とうの昔からのお知り合い、どころか、深い仲です。(笑)

ドラマの今後の展開がますます楽しみですが、併せて、紫式部日記を読んでみてはいかがでしょうか。

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