どんなおはなし?
ブラック企業に強めるシイノは、ある日、ニュースで幼なじみの友人のマリコが自殺したことを知る。
マリコはなぜ、自分に何も言わずにこの世を去ってしまったのか。
シイノはマリコの遺骨を抱えて、かつてマリコが行きたがっていた場所へ、旅に出るのだった。
このタイトルで、あの漫画がよぎった人!友達になりましょう!
このタイトルどこかで聞いたことが・・・
そう「スケットダンス」で登場したゲームソフト「スペシャル・マリコ・ブロークン」です!
壊れてしまった特別なマリコ。あの回は神回でしたね。
関係があるかどうかは定かではないですが、こちらの「マイ・ブロークン・マリコ」も原作は漫画とのこと。原作の方はこれから読んでみようと思っています!
語呂もよく、興味をそそる素晴らしいタイトルだと思います!
スタッフ&キャスティング
監督はタナダユキさん。やさぐれOLのシイノに永野芽郁さん。壊れたマリコに奈緒さん。
永野芽郁さんを初めてみたのは「俺物語」でしたけど、ほんとにほんわりした女の子の役が似合うなあ・・って思っていました。
それがバカリズム監督の「地獄の花園」をみた時、ヤンキー役もアクションもできるんだ!とその幅の広さにのすごくビックリ!
そして今作です!
ご本人も舞台挨拶で「誇らしい映画ができた」と涙ぐんで見えましたが、男っぽいやさぐれた所作や言動にとても苦労されたんだろうな・・・と拍手を送りたい演技でした。
奈緒さんも素晴らしくて、儚くて今にも消えそうなマリコを見事演じきっていました。
シイノが旅先で出会う重要人物マキオの窪田正孝さんも良かったです!あと、生活感のある吉田羊さんも綺麗でした。
2人の回想シーン
遺骨と旅に出る前、「靴がねーじゃん!」と仕事の靴だけだった、シイノの生活感を表すシーンがあります。そのあと、「昔お金をはたいて買った」というカビだらけのドクターマーチンに履き替えます。
それはまさに、青春時代にカビが生えていたようで、消臭スプレーをかけまくってその靴を履き、マリコとの記憶を呼び覚ますかのように回想シーンへと繋がっていきます。
マリコが父親から虐待を受けていたこと、いかにして壊れていったのかを、そして2人の関係性を、視聴者は回想シーンを通して知っていくことになります。
虐待によって壊れていくマリコ、守ってあげられなかったことへの後悔と自責の念、特別な存在だったマリコの喪失感、そういった思いに苛まれ、シイノは追い詰められていきます。
マキオの存在
その旅先で出会うのが、マキオです。
シイノを助け、そっと見守りながらも、言葉少なめに諭してくれます。
空想のマリコが「あの人、優しかったね!私、あーゆう人と結婚したいな!」とシイノに語りかける、そんな存在です。
「死んだ人に会いたいなら、生きていることです」
このマキオの言葉は、この映画を見た全ての人の心に残るでしょう。
ラストのThe ピーズの「生きのばし」は、この映画のラストにピッタリの抜群の選曲でした!素晴らしかったです。
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