この一冊『デッドエンドの思い出』

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この一冊

どんなおはなし?

婚約者に裏切られた私は、叔父さんが経営する「袋小路」という飲食店の2階を間借りし、しばらく過ごすことになる。そこには雇われ店長の西山君がいて、彼と過ごすうちに、また幸せについて考えられるようになっていく・・・

よしもとばなな先生の最高傑作

こちらは2003年に発表された短編で、私が読んだのは2006年の文庫版です。

この後書きで『私はこの「デッドエンドの思い出」という小説が、これまでに書いた自分の作品の中で一番好きです。』とばななさん自身がおっしゃっていて、さらに文庫本の後書きでも『これを書いて本当によかったと思える本はなかなかないものです。』ともおっしゃっています。

私は映画を見てから、小説を読んだのですが、まだどちらもご覧になっていない方は、ぜひとも小説の方を先に読んでいただきたいです!

この本に出てくる「西山君」は読まれる方ぞれぞれの想像で「西山君像」を作り上げてほしいのです!

でないと、この西山君から発せられる言葉に酔いしれることができません。

小説の中の美しい文字に漂いながら、ぜひ一気に読んでみてほしいと感じます。(57ページほどです)

「心の中はどこまでも広がっていけるってことがあるのに。人の心の中にどれだけの宝が眠っているか、想像しようとすらしない人たちって、たくさんいるんだ」

何かに裏切られたり、傷ついたり、幸せを疑った時には、

ぜひこの「デッドエンドの思い出」を読んでみてほしいと思います。

自分の中の西山君がきっと心を解いてくれると思います。

まぎれもなく、名作でした。

スタバに行った気分で読書しました笑 次はカポーティの『ここから世界が始まる』を読みたいです!

デッドエンドの思い出 (文春文庫 よ 20-2)

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