新垣結衣の演技が素晴らしい!映画『違国日記』

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邦画のミカタ

どんなおはなし?

両親を事故で亡くした中学生の(あさ)。

その葬儀で親族たちが朝の引き取り手をどうするのか耳打ちしている中、朝の母親の妹である槙生(まきお)は「あなたの母親のことは嫌いだったからあなたを愛せるかは自信がないけれど、私はあなたを決して踏みにじらない。うちへ来ればいい。」と半ば勢いで告げ、引き取ることとなる。

姉の言葉に傷ついてきた槙生は、コミュ障の小説家となっていて、多感な時期の朝と衝突することもあったが、2人は次第に共同体としてお互いを認め合い、新たな家族の形作っていく。

原作も素晴らしい

原作は2017年から『FEEL YOUNG』で連載されていたヤマシタトモコ先生による漫画『違国日記』

こちらの原作も読みましたが本当に素晴らしい作品です。

私はこの漫画を読んで、吉田秋生先生の『海街diary』を思い起こしたほど、思春期の尖っているようで丸いような感情の波や、大の大人の子供のような悩みとかが本当に繊細で瑞々しく、共感できる作品で大好きな漫画です。

スタッフ&キャストのこと

監督の瀬田なつきさんは『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』の監督さんで、最近では私の大好きなドラマ『柚木さんちの四兄弟』の演出も手がけられている方。なんとなく、新しい形の家族や繋がりを描くの上手い方なのかなという印象です。

そして、特筆したい音楽ですが、高木正勝さんなんですね〜!!高木さんといえば『おおかみこどもの雨と雪』の音楽が印象深いですが美しいピアノの旋律が特徴の作曲家さんです。

この映画の中で、餃子を作るシーンがあって、音量間違ってるんじゃないかというくらい会話をかき消すぐらいの音楽が流れてきます。そのメロディが美しくて、最高に胸の熱くなる名シーンとなりました。

またキャスティングも良かったです。

新垣結衣ちゃんは表情もクールでコミュ障だけど、中身にはブレない芯があって暖かい槙生役を見事に演じ切っていました。笑顔が可愛い新垣結衣ちゃんの印象ですが、珍しくクールでぶっきらぼうな役で、でもカッコよくて、新たな魅力を発見でしました。

友人役の夏帆ちゃんも最高です。若者のエキス吸いたい妖怪とか最高でした。新垣結衣ちゃんとの2人の会話の掛け合い具合が最高に自然で楽しくて2人の会話をずっと聞いていたいくらいでした。

そしてとても重要だった朝役の早瀬憩ちゃんも良かったです。調べたら朝ドラ『虎に翼』幼少期のよねさん役をやっていた子だとか。とっても雰囲気があって今後楽しみな女優さんです。

エポックだ!

友人の奈々が槙生に「あなた人生変わるね。エポックだ!」というシーンがとても好きです。

エポック名詞 〙 ( [英語] epoch [フランス語] époque ) 時代。 特に、それまでとは違った意味をもった時期、段階。 新時代。

改めてエポックってそういう意味だったんだと知って、この単語が大好きになりました。

エポックに突入し、初めは困惑する2人が、次第にお互いに感化され、良い追い風に乗って人生を進んでいく姿がとても清々しい作品でした。

原作、映画ともにおすすめです!

違国日記|VAP
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