モヤモヤが残る「死刑にいたる病」

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ひなぎくのほぼ日記

どんなおはなし?

威圧的な父親に小さい頃から体罰を受け、どこか暗い影のある青年となった大学生の雅史に、ある日1通の手紙が来る。

差出人は雅史が中学生の頃通っていたパン屋の店主榛村(はいむら)で、彼は近所の高校生の男女を残虐に殺した連続殺人の罪で死刑を求刑されているのだった。

当時の自分にとっては優しいパン屋の記憶しかない雅史は、意を決して榛村に面会に行く。すると彼は「自分の犯行については認めるが、最後のOLの殺人については自分ではない。真犯人を見つけて欲しい」と雅史に頼む。

何故か引き受けてしまった雅史は独自の方法で事件に迫り、意外な真相へと辿り着く・・・

キャスティングについて

オープニングは、洋画のようなサントラや映像でとても美しかったんですが、そのシーンの真相を後で知るとゾッとしました><

阿部サダヲがレクター博士ばりにやばい殺人犯になりきっていて怖いです!特に目が怖いですよね〜黒目がっ><

そして特筆しておきましょう、主人公雅史役!当時は岡田健史という名前で出演されていたようですが、今は水上恒司という本名で活動されているようです。

正直、かなり痛々しい描写があるこの映画、この日記でご紹介しようかどうか迷いましたが、彼をどうしてもご紹介したくて、みなさんと共有したくて!!!

彼が、とにかく素晴らしかった。

まず、かっこいい(それは重要)

暗めで猫背のどこか影のある感じが役柄にぴったりで、自信無げにボソボソしゃべる声とか、段々と榛村の言動によって、事件の真相に迫っていくフォルテッシモな感じも良かった。

とにかくかっこいい(2度言います笑)

そして、母親役で中山美穂さんが出ていました!変わらないですよね〜、上を見上げた表情とかまだ少女さしさもあって素敵でした。

あと、最後まで気づかなかったんですが、イツキ役が岩田剛典でびっくりです。ほんと全然分かりませんでした。

良い人の見分け方

この、阿部サダヲ演じる榛村は、周りからはとにかく評判の良い「良い人」で、人たらしでした。例えば刑務所の看守なんかは、初めは面会の時も「もう終われ!」厳しかったのに、最後の方は、どうぞお好きなだけって雰囲気で、完全に榛村に取り込まれています。

信頼させて裏切り痛ぶる」ことに快感を覚えていた榛村は、子供の頃虐待を受け経験があり、もしかしたら自分自身、信頼していた両親に裏切られたことから歪んだ感情を持ってしまったのかもしれません。

改めて「良い人」ってなんなのかなと感じさせられます。

残虐な行為が背景にあるにもかかわらず「この人が好きだ」と思わせてしまうもの。例えば物語の悪役を魅力的に感じてしまう何か。

恐ろしいですね。

ラストはもやもや感の残るものでしたが、どうか雅史が「死刑にいたる病」に取り込まれないことを祈るばかりです><

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