どんなおはなし?
1973年に公開されたフランスのアニメーション映画。
ある惑星に住む、青くて巨大な生物ドラーグ族。彼らは高度な化学を持って惑星を支配しており、彼らからすれば虫のように小さいオム族(=人間)を家畜にしていた。
ある時、ドラーグ族の知事の娘ティバが、母親を殺され途方に暮れていた赤ん坊のオム族を連れて帰りテールと名付けペットにすることに。
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ドラーグ族の1年がオム族の1週間に当たり、テールはどんどん成長して、ティバの学習ツールを密かに使って知識を得ていく。
そしてついに脱走し、野生のオム族と共に独自の文明を発達させ反乱を起こす!
さて、オム族の未来やいかに!
50年前に製作されたとは思えないアニメーション
50年前!この事実を知った時、びっくりしました!
てっきり最新のアニメーターの作品だと思っていたのです。
それほどに美しく不気味で斬新でした。
とりわけ、主人公テールの衣装のシュールさは格別です笑
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架空の惑星イガムの不思議な植物たちも必見です。
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原作はステファン・ウルの『オム族がいっぱい』というSF小説らしいのですが、素晴らしい出来のアニメーションで、1973年のカンヌでは審査員特別賞を受賞しているのも頷けます。
人間が他生物にしていること
冒頭、ドラーグ族の子供たちが人間のオム族を指先でつついて遊んでいるシーンが描かれます。さらに、戦わせて遊んでいたりもします。こんな光景は、人間の子供が虫を捕まえて遊ぶのと酷似していて、いかに人間が他の生物に対して残酷な振る舞いをしているか身につまされることでしょう。
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また「増えすぎたから駆除しなければ・・・」というセリフも立場を置き換えてみれば本当に怖いセリフです。
そのうちドラーグ族は発達したオム族によって弱点を知られ窮地に追い込まれ、同盟を結びますが水面下ではバチバチと火花が見えるような同盟です。
50年前の映画ですが、戦い好きでしたたかな人間の愚かさやしぶとさを見せつけられた映画で、それが不気味美しいアニメーションによって芸術に昇華されてお見事でした!
アマゾンプライムWOWOWプラスで鑑賞できますのでぜひ見てみてください!
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